ＶＴ-52 A2級全段直結方式シングルアンプ 自作品 セラファイン、Telefunken出力トランス他、音質部品多数 新作です。 MJ誌等で活躍されている征矢氏の「A2級全段直結方式シングルアンプ」製作記事を参考に、VT-52で自作しました。
フィラメントはDC点灯で残留ノイズは気にならないレベル。出力は3.2W/4Ω,3W/6Ω,2.7W/8Ω(5%歪Stereo2ch動作)です。
〇 使用部品の紹介 真空管：VT-52(HYTRON)、6FQ7(日立)、6AQ8(松下)、GZ34(J/J ) トランス：P-44B(山水)、BV-41(Telefunken EL84シングル用)、チョーク(東栄)、ヒーター：HT62（トヨデン） 電解コンデンサ：F＆T(独)、ELNAセラファイン、ニチコンGU、日ケミKXJ、ニチコンファインゴールドなど フィルムコンデンサ：TONE FACTRY(TOICHI)、CROSS-Cap(Jantzen)、ASC-PPコン、銅箔PPコンなど 抵抗等：RMA(理研リケノーム)、RE55(進工業)、ファイントーンレジスタ(大洋電機)、セメント抵抗(福島双葉)他 その他：音量Vol：ALPS-100kΩ、ピンジャック(日本製)、SP端子(アキュフェーズのアンプ流用)、配線はテフロン線など
〇 サイズ(シャーシー)：350(W)ｘ200(D)ｘ60(H) 真空管を含む高さは約20cmです
〇 重量 7.2kg
〇 Telefunkenの出力トランスとチョークトランス(東栄)は金属製トランスケースで覆っています
〇 真空管は良品(データ有)
〇付属品：測定器によるデータシート(周波数特性、出力vs歪特性、残留ノイズ)、回路図(手描き)
〇 A2級直結シングルアンプは「段間コンデンサーが無い全段直結方式」です。 段間コンデンサーを取り去ることのメリットは、「低域の力感」「色付けの無い素直な音」でソース本来の情報の再生が可能となると個人的には感じています。 音の良さで人気のある「ロフチン・ホワイト回路」よりも、グリッドを＋領域までスイングすることで、より大きな出力を取り出すことができます。 ＊現用アンプ(300Bsx3台、71Asx2台、2A3s、VT-52s)は全てA2級全段直結方式です
〇 無帰還アンプです(自然界の音には「NFB」は無いことから無帰還)
〇 コンデンサー類は発熱源から離し、部品定格に余裕を持った使い方 電解コンデンサーへ音質に優れるポリプロピレンフィルムコンデンサー等を並列に追加しています。
〇 故障の場合は実費での修理対応可能です。
〇 部品代金で出品です。
発送は、日本郵便「ゆうパック100サイズ」です。 NC/NRでよろしくお願いいたします。（2022年 9月 4日 16時 59分 追加）「残留ノイズは気にならないレベル」の補足説明 測定器LEADER 1701の数値
・FLAT_(L/Rch) 0.34/0.22mV ・IEC-A_((L/Rch) 0.056/0.032mV) ⇔ 56/32μV ＊IEC-A：聴感カーブ（2022年 9月 6日 20時 31分 追加）出力の補足説明・4Ω 3.2W+3.2W・6Ω 3.0W+3.0W・8Ω 2.7W+2.7W＊2ch駆動 5%歪(サイン波クリップ前)データシートは6Ω負荷の測定値（2022年 9月 7日 14時 38分 追加）音質部品の補足説明・部品：構成する素材・構造・他により音が変わります。（鉄・銅・アルミを叩くと音色が異なる様に） アンプは個々の部品の音の傾向を把握し、組み合わせてＴｕｎｉｎｇをします。（無色透明な音の部品が無い為）・VT-52の構造(素材詳細不明)は、フィラメント2本釣りのHYTRON：低域～高域のバランスの良い音と感じます。 フィラメント2本スプリング支持のSYLVANIA：しっかりした造りで中低域が厚い音に感じます。 フィラメント3本釣りのWE：とてもリアリティの高い音がします。（人気＝高価なのも納得です）・出力トランスはコア材(鉄芯)が音への影響が大きいと感じています。（欧米のビンテージ品 人気＝高価なのも納得です）（2022年 9月 8日 6時 54分 追加）配線の補足説明配線を結束した場合(見た目優先の製作例がありますが・・・)・信号等の干渉が起きやすい・結束することで抑圧された音になりやすい
その弊害を除くために線材を結束しないことで・信号の干渉フリー・抑圧されない音(ストレスフリー)・最短で接続できる（信号の大きさに応じてテフロン線使用）
（初段の6AQ8/ECC85は高周波用の球で振動に強く、 2ユニット間のシールド板をアースすることで、チャンネル・セパレーションに優れています）
（2022年 9月 9日 18時 49分 追加）無帰還の補足説明・NFB(ネガティブ・フィード・バック)という概念(手法)は、自然界に存在しません。 特性を改善する為に、出力の一部を入力に戻す。 NFBを深く掛けていくと、音は伸びやかさが失われるように感じます。 （2022年 9月 10日 7時 49分 追加）シングルアンプの補足説明・昔、出力の大きなプッシュプルアンプ 6L6pp(自作)、3極管の6RA8pp(LUX)、50CA10pp（LUX）などをつかっていましたが、人の声(口、喉の動き使い方)のニュアンスの再生に満足出来ませんでした。この時に、出力トランスで波形合成するプッシュプルアンプでは、人の声の微妙なニュアンスの再生は難しいと実感しました。また、半導体の製品評価の高いパワーアンプも使いましたが満足できませんでした。
・その後、シングルアンプ(A級)へ転向しました。出力トランスはインピーダンス変換のみで、3極管の直線性の良さから、NFBに頼らない無帰還アンプを作ることが可能となりました。人の声の再生を突き詰めて、ロフチン・ホワイト回路⇒征矢氏のA2級直結アンプとなり、現在に至り、人の声の微妙なニュアンスの再生が出来る様になったかな・・・と感じています。